前回の予告どおり今回のお題目は「ザ エンドレス リフォーム」であーる。エンドレス、繰り返し繰り返しくたくたになるまで(使用不能になるまで)半永久的に。という意味と、もう1つは普遍的な使用部位でありながら一回ごとにデザインや形状のマイナーチェンジを受けて何度も使用される部材のお話である。
前者代表選手は基本中の基本部材「バックパネル」である。いわゆる自所と他所を隔て、自所のオリジナリティとアイデンティティを主張する為の「独間隔壁」のことであるが、木製パネルの利点は毎回オリジナルのカラー装飾が可能で大判の宣伝パネルや写真を継ぎ目なしで見せることが出来ることだ。(木製の他にはオクタノルムというアルミフレームと複合パネルをジョイントして構成するものなどがあるがフレームとパネルに段差があり壁面の単一性が損なわれる為ダイナミックな装飾にはブレーキがかかる。)パネルは規制寸法や独間割りの関係上どの会場でもほぼ同じサイズの為、適宜分割して製作し会場で一枚壁に組み上げる方法を採る。終われば分解し運搬しやすい大きさに戻るので持ち帰り、表装のみはがして、次回用に表替えをしておくわけである。「年中ふすまの張替えをしているに等しい感覚でもある。」撤去の時にフレーム(骨組み)さえ痛めなければ、永く使うことが通例とされる。
後者代表は装飾柱と梁で、店舗のように柱巻き什器風ディスプレイをする為や、梁の連続をもってパラペットやボーダーを表現し看板サインなどをあしらって空間に変化をつけたり又、(これは重要な役割)会場には基本照明のある高天井以外無く(むしろ通路共用部の光源確保に過ぎない)そのため商材を照らす為の照明器具マウントスペースとして様々な梁、パラペット、ボーダーがデザインされるのである。柱、梁は太さは同一でもフェアによって組み方を替える為、毎回色々なマイナー加工を施して出荷されることになる。
前者のパネルは基本体は全て同じ大きさに揃えて装備できるが、後者は実は長さにバリエーションが必要な為複数の基本体を組み合わせて成立させることが通例とされている。組み方と力学の考え方は建築の構造体とほぼ同じである為、木造の場合柱間隔は4m程度を上限に梁を構成することを心がけている。(鉄骨やアルミのトラスフレームを利用した柱、梁等の構成部材は6m、8mスパンまで柱を飛ばすことが出来、大面積の独間構成に使用されている。)
木製部材を多用した独間は、小規模でより店舗的なデザインとなり金属部材を多用した独間は大規模で、より展示会的なデザインな傾向が見てとれる。小規模な独間は商材を空間のイメージとリンクさせ雰囲気作りをしつつ展開し、大規模独間は大量の商材によるボリューム戦略での展開が目立つ。また大型商材の場合、独間の大小に関わらず記述に当てはまることが少なく、結果として装飾が無い場合が多い。
次回の展示会の家具記事は「Rを使った造作」予定です。

