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▼これまでのあらすじ
S42年2月15日生まれ。大阪芸術大学インテリアデザイン科卒。有限会社アサヒ工芸に参加したのち施工管理、設計及び別注家具の小設計業務を経て平成12年に2代目に就任。その間約8年間、土方から大工、塗装工まで幅広く体験?。(小さな会社ですから、、、)増改築相談員資格(番号240011)を取得し、住宅リフォームに力を入れ始める。
展示会装飾の製作及びディスプレイ台の開発を手がけ、家具設計士として技術サポーターの立場で展示会造作のコンサルプロジェクトに参画中。

設計得意分野は、理美容院と物販店舗の企画設計及びリサーチ

施工得意分野は、飲食店と理美容院の施工

趣味はお魚釣り、頑張って月に1回は釣行中。現在2児の父親です。
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2009年5月アーカイブ

門塀のある家 導入編

今度門塀の造作を知り合いから紹介を受けて工事することになりそうである。

「車に当たられちゃって日曜大工の塀がゆがんじゃってねぇ。古くなってるからやり変えたいのよね。でホームセンターの簡単な材料かなんかでやってもらえればええねんけどなあ?・・・」

どんななるでしょね。どういうものを望んで居られるのだろう?色々考えてみる事にした。 つづく

創作話食

長浜市は大通寺表参道の中ほどにタイトルの「創作話食」を冠した楽庵という小さな割烹居酒屋がある。数年前に当社で施工させていただいた店だが、創作和食料理を基調にカウンター越しにマスターである板前さんと会話しながらお酒がいただける小粋なお店で一品料理が多彩豊富なことと各地から様々なお酒を取り寄せ常備していることから、オープン当時は「酒菜三昧」という冠を付けていた。メニューの多彩さよりも、店主が来店してくださったお客様とどう関ったかに重きを置き始めたことが冠を変更したことにとてもよく表れているような気がする。

IMG_2553.JPGのサムネール画像この店のカウンターには竹のフローリング材を使用し、料理の器は陶器が多く、陶器と竹の合わさり具合がなんともいえない調和を生み出し、この店の独特の雰囲気を作り出していたこともあり、施主はとても竹素材を気に入ってくれていた。しかし当初の工事の予算には限りがあり、全ての食卓を竹素材で工事することが出来なかったので(カウンターのほかに、座敷とテーブル席がある。)カウンター以外の席では残念ながら板さんのトークと陶器の味のある器が折角の美味しい料理の演出効果を薄めてしまっていた。

楽庵についての詳細な情報はこちらからご覧になれます。マスターと会話を楽しみたい方は是非一度、お出かけください。

「創作話食」。基本、割烹なので板さんは調理場であるカウンター席前から離れるわけには往かない。しかし「離れたテーブルで少しでもカウンターに座っていただいているお客様と同じように会話したい。」テーブル席も竹材で作り直すことを施主は思い立った。確かにテーブルをカウンターと同じにしても、会話は成立しない。マスターは確かに話し上手だがそういうことではない。そう彼の料理が客に話し掛けるのだ。テーブルを竹にしてやればより、彼の話がお客に強く届くことになるのではないか?そんなわけで今「二期工事」が始まろうとしている。(といっても大袈裟な話ではなく、テーブル席を少し障るだけなのだが。)とはいえ、取り敢えず「創作話食」を店内で拡張することはそれで達成できるので今回はそれでいいのである。

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バンブーフローリング。床材だがその集成具合の模様が好きで私は良くテーブルや家具天板に使用している。「洋風の納まりでも和風味が出せるからだ。陶器の器にとても合いなんともいえない雰囲気を出すので、飲食店にはもってこいな気がする。また表面が非常に硬く丈夫なので、タフな食器の出し入れに耐える利点もある。

当初の工事の様子はHPのコラムでご覧になれます。施主と店舗にまつわるエピソードを満載しています。是非一度覗いてみて下さい。

展示会の家具 其の参

シリーズ3回目の今回はRを使った造作です。先日(連休前~中)展示会の設営に行ってきました。今回もR造作が一部使われています。展示会でのRの効果的な使い方?直線よりもドラマッチックで、エレガントな演出が可能だと思います。店舗、住宅の内装に比べて垂直面での使用が圧倒的に多いですね。

P1003012.jpgL型の独間スペースに角々の繋がりを連絡する為に用いられるパラペット。また、単体でのデザインを帰結させる印象のサークル。どれもよりインパクトを強調させる役目を持っていると思います。Rの造作は直線の物に比べ手間は約三倍、材料の取り方によってはロスが多い為約2倍近くになる事もあり、また製作のプロセスや、輸送手段に間違いがあると、捻れや変形のリスクが直線物より高いことで、納期とコストを考えると敬遠されがちですが導入した場合やはりそれなりの値打ちを返してくれます。単調になりがちな直線造作にメリハリと変化を与え、扱い方によっては直線ですと、2面に渡りサイン計画が必要な部位をRで構成することで二方向以上をひとつのサインでカバーできたりするメリットもあります。また、国の文化を表現する上で特徴的なシルエットを形成し、「00風」等の雰囲気を出すためにR造作は有効で、他所との差別化も図れます。

 

P5180171.JPG私はむしろ直線の造作よりもRの造作が昔から好きで、自身で設計する場合もRやカーブのデザインを多用してきました。内装工事の世界では「すみきり」(角落し)と呼ばれる、人が通り抜ける場所に設置される造作物の角を三角に切り落とす応用として、初めからRで計画をしておきます。垂直面はセットバックされているので、三角になっている場合もありますし、同じRで添ってまわっている事もあります。またそのような切り落とす感覚と違い、カウンターなどをL型に曲げる計画のときにコーナー部分をRにしておく事もあります。造詣的には「切削」して創るよりも膨らまして「組み上げ」るほうが好きです。その点からも展示会的R造作は私の好きなタイプの「組み上げ」なので、依頼者に頻繁に効果的にRを導入したデザインをお勧めしています。

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最後にR造作への収納、陳列を考えて見ましょう。外Rの場合直線に比べ妻板は一枚少ないメリットがあります。また、広範囲への陳列物のアピールが可能。反対に収納は少し厄介かも知れません。スペースに対して直線よりもやや収納量が劣ります。デッドスペースが出来やすいのが特徴です。そして、折りたたむなどの変形家具に作る事が難しい。

 

 

以上のことから、デザイン性は高いが収納力等機能性にやや難しさがある。というのがRの造作に対する総評でしょうか?いずれにしても使い方により、直線の物より訴える力は強く、人の印象に残りやすい側面から展示会のような性質の造作には有効な一手であるといえます。

 

続 白鯛工房!

 またまた「白鯛工房」の話なのですが、今回は前回御紹介した「白いタイヤキ」が大津堅田にオープンするので工事させていただいた。前回の記事では、カルチャーショックと行列に圧倒され、タイヤキくんの話ばかりで終わってしまった事を踏まえ、今回は工事技術面での話を中心にしたく思います。

 

IMG_4615.JPGのサムネール画像大津京店のオープンで、作業動線や、段取りがなんとなくわかった気がしたので、今回は最も理想に近そうな器具の配置や什器の形状を含めてレイアウトにかなり口出しする事にした。で、安普請ながら、器は全て別注製作させていただくことになった。タイヤキ焼き台が到着し、取上げ皿を確認し、設置したときのジャストフィット感は気持ちよすぎて「してやったり」感で、一杯になってしまった。(笑)

 

IMG_4622.JPGのサムネール画像 IMG_4617.JPGのサムネール画像

 タイヤキを焼いて、成形して、パックにつめ会計する。狭い場所に乱立させなければならない備品の数が余りに多く、ラックや棚の設置には神経を使うところである。そこで、常時使う機能以外は全て移動できるようキャスター付きの什器で構成した。(必要な時に引っ張り込んで、邪魔な時には追い出す)作戦である。売り場と仕込み場が前回の店よりはっきりと二分化されて、空間の機能ははっきりさせる事が出来たように思う。但し、狭いので売り場の機能を優先した事もあり、連休対策の為、前もって仕入れた具材で一杯の仕込み場に、時間帯で売り場から不用な移動什器を突っ込まれた時には足の踏み場も無いような状態を何度も目撃してしまい、更なる収納力とスペース確保問題を突きつけられることになってしまった。

 

IMG_4629.JPG「狭いなりにやり方はあるよ」と施主は慰めてくれたが、後日相談の上、棚板の追加と当初固定で考えていた作業台の一部もキャスターを取り付けする事とした。

 白いタイヤキHP

4月25日、堅田店はオープンしましたが大津京店同様、やっぱり列を成して買い求めるお客さんが絶えません。ちなみに堅田店では定番の具材のほかに限定メニューやミックスなど工夫をこらし、日夜新メニューの開発に余念がないようです。来月には生地の特性を生かし「冷系」メニューも登場する予定だとか。乞うご期待です。

通うたびに新メニューやちょっとした発見や違いが感じられお客様を飽きさせない工夫が人気の秘訣かも知れませんね。

 

納涼床の季節

今年も川床の季節がやってきた。何のことかといえば、京都先斗町の夏の風物詩である。縁あって、もう永年にわたり在るお店の床組みを請け負わせていただいている。写真の床は先斗町でも恐らく最も古い年代の物のひとつだと思われるが、最近は構造体が鉄骨の物が随分増えてくる中、このお店のそれは、純木造なのである。当然維持管理は大変手間がかかり、老朽化しているため、かなりの部分で毎年、影補強を行なってきた。今回記事に選んだのは「今年でこの床、最後かも?」という事になっているからである。思い出の沢山ある毎年の当社の行事でもある床組みが、老朽化と店自身の移転を踏まえた背景から今年で終わる事になるかも知れない事は少し寂しい気がする。  

IMG_4644.JPG 川床を知らない方のために少し説明をいれると、京都では昔から、貴船や、嵐山、先斗町などで夏の間だけ料理屋さんや、お茶屋さんが風流のために川の上に涼を取りながらお客様をもてなす風習があり、鴨川沿いに軒を並べる先斗町の床が特に有名で、現在は5月初旬から、9月一杯の約4ヶ月間楽しんでいただけるようになっている。

詳しくはこちら」   「このお店の紹介はこちら

 

で、オフシーズン10月初旬からゴールデンウィーク頃までが、私たちの出番で、シーズンの終わりとともに、解体し倉庫まで運搬し格納し来年に向けて修繕が必要な物は冬の間に直し、造りかえるものは造り替え、春にはまた倉庫から出してきて、川原へ持ち出し組み立てる。なんだかお祭りの神輿にも似た営みを毎年繰り返して来たわけである。一度の作業は3~4日で終了するのだが、木造組みの技術を持った職人さんが大勢必要になり、結構大変な作業であり、遣り甲斐の高い仕事なだけに無くなってしまうかも?は、やはり寂しい。が老朽化について毎年安全を確保する為の腐心から開放されると思うと、少し気が楽になるような気もする。とても複雑な心境でもあるこの頃である。

 

IMG_4641.JPGのサムネール画像 IMG_4638.JPGのサムネール画像 今までに造りなおした構造体は写真で見ても 色が浅くお分かりになると思うが、現物は造り替えた年代をおって、色が深くなっていくので、組立作業の折に、この部材は何年に、改修しているからどうだ。とか、来年はここがこうだから、造り替えだとか、毎年似たようなメンバーでの作業のときは「技術論」めいた話で盛り上がり、随分楽しい思いもさせていただいた。この時は、棟梁も監督も作業員も皆、同じ立場になってまるで「学芸研究員」になったかのような仕事振りになるのも面白かった。普段はそれぞれ、違う現場で働く仲間が、年に一度集まって盛り上がる仕事。先ほど品物については「神輿」と表現したが、作業についてはまさに「お祭り」と言った感覚も私にとってはとても強い仕事なのである。

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