建築内装の知識や技術に精通されたお客様と出会いました。施工できる部分はご自身でなさりたいご希望で、当社がサポートし合同で造り上げたお店のご紹介をします。
◆設計施工 どんじゃん&アサヒコウゲイ
今回のコラムでは、お施主様の工事に対する意識と知識が非常に成熟していた為に出来たパターンとして「こんなやり方もあり」と思える施工例を御紹介いたします。■ ある日、一本の電話があった。「店を改装したい。方向性を変えたいので、店創りを手伝って欲しい。」というような内容の相談をうけ、私は出かけていった。 そのお施主様との打合せが始まってすぐに私は気づいた。「この人は建築や内装のことにとても詳しい。業者もたくさん知っている。いろいろな人と意見やアドバイスを交換していて、自分の展開したい方向性をある程度固めてから連絡してきたのだ」このような場合一見、簡単に物事が進むと思われがちだが、そうとも言い切れない展開となった。私が何処まで関われば、お施主様にとってベストな店創りとなるのか?その線引きが非常に難しい打合せが始まった。設計は施主、デザインとレイアウトは私。機能寸法や設定は施主と私の合同。増築は他社、内部造作とインテリアは当社、家具は施主と私の混成。(施主には工作のセンスがあり、家具工場に勤めていた経験もあり、今でも日曜大工の域を超えた工作と知識を活用して店を運営してきた経歴があった)今回も一部材料の再生と仕入れ、塗装工事全般は施主がこなす事となった。あきれるほどマルチなお人である。■ コンセプトは在来店の木のぬくもり的なものは残しつつ低予算で現代風の明るくかつ、個室的感覚をとりいれた飲食店の再編という、言葉にするとなにやら小難しい感じになるが、要は「明るく入りやすいモダンなお店にしたいけど、人目を注すようなオープンな空間ではなくて、パーティごとにプライベート感を保てるような間取りにしたい」ということだ。 鉄板焼メインの中に、ビストロを思わせるような、小コースメニューを織り交ぜて、飲む人にとっても、食べる人にとっても居心地のいい空間を施主は造りたかったのだ。在来の店舗スペースより客席数を増やせなくても減らす事は出来ないので、増築案が当初から出ていた。(結構厨房が面積を要するのと間口の制限があり、設計図の元となるスケッチの段階で、6~8案くらい意見の交換がなされた。また増築はすでに他社に声が掛かっていた事もあり、それも踏まえた打合せが必要だったので、着工するまでに何ヶ月も案を練ることになった。
おわり