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蓬莱通信

カフェロマーナ 工事中3

今回は先月御紹介したカフェロマーナさんの工事中のエピソードです。

設備工事面で、通常の工事と違ったのは、空調(特に給排気)が集中一括システムだった事。大型店舗には良くあるパターンで、店舗の中に換気装置が無くバックヤードや、専用室にて、大型のファンで館内全体の給排気を集中して行なう設備で、個別に換気扇を設けなくても吸い込みと吹き出しを設けるだけで、室内を換気できる利便性が在る。但し吸気と排気のバランスをとるのが難しく不圧気味に設定しないと空気の撹拌が起こらず換気できない事から、専門職による設計が必要な大変さも持ち合わせている。工期が短かった為本来は角型硬性ダクトを使用したいところだがフレキシブル配管とし、工事が進んでから位置の微調整が効く様にして、給排気の相殺トラブルを防いだ。設備面で違ったもうひとつは給排水の面だ。排水は当然土間埋設としないと洗い流し厨房は出来ないが、漏水、ガス漏れ等の不具合時にメンテナンスが容易な様に水道管とガス配管を二次側で、オール露出配管としたことである。配管がむき出しになるのは、作業一辺倒の厨房といえども美しくないので厨房機具屋さんに一肌脱いでもらう事にした。厨房機の脚を壁から配管分だけ前進させ、機器上部は壁に密着するように加工していただいた。これにより、隠蔽配管と等しい厨房を造ることが出来た。

 造作化粧面での一番の特色は、対消防検査仕様と新築扱いの為、建築検査のシックハウス対策に気を使わなければならなかった事である。先ず対消防については不燃材、準不燃材による防火対策の為の材料選定と、シックハウス(注1)に於いては準拠の証明書が必要だった為、工程ごとに写真撮影、材料証明書などの記録を追いつつ工事をこなさなければならず通常より手間が掛かった事である。しかし大型施設の昨今の大災害や、アレルギーや、建築材料による公害など考えると我々の立場の者の責任として、万一に備え、真摯に受け止めて実行するのは当然なのかもしれない。
 オープン後の反響について、少し述べておこうと思う。施設の中には飲食店が多数存在し食事をするところは沢山ある。ところが施設の性質上か?意外にゆっくりと食事できるところが少ないらしいのである。当初文字通り軽食喫茶をコンセプトにしていた、わが施主の店でも、来店客のそういった声に対応して食事メニューを増強させるらしい。来客をゆったり過させる為に採用した喫茶にしては大きめのレストラングレードのイス、テーブル等の家具類が功を奏す時期も近い様である。
(注1)
(ノンホルムアルデヒドとか、F☆☆☆☆という名称で呼ばれる人体及び環境にやさしいエコ型の材料のことで、建築基準法では新築、大規模改装において認定以外の材料は基本的には使用できないとされている。今回私たちの設計図にも「同等及びそれ以上又は規制対象外品を使用の事」を記し実行した。)

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