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蓬莱通信

イベントステージ(移動式)

神戸のショッピングモール内の共用スペース部分に設置する、移動式のイベントステージの製作を承りました。今回のようなケースでは必要な時だけ設置して、用のない時は片付ける為、分解し動かし易いよう軽く作らなければならない反面、重量物の展示や人間が複数人乗っても大丈夫な頑丈な床と、自立した仮設の背板(壁)が条件なので、イベント用の造作はいつも矛盾するニーズをクリアしなければならない難しさが存在しますね。

stage-1.jpgステージを動かすのに必要なキャスターは床分割個数×4個で多くなればなるほど操作性が落ちるし、減らすと床面が大きくなりすぎて仕舞い難い。耐荷重を考えると大型化するキャスターを使用中に固定して動かないようにする仕組みも考えなければならない。自立壁面も厚みの無い薄いものでは頼りないので、必然的に重くなる。合体方法も簡単で強固な連結の仕組みが必要‥‥と、固定と可動の両立というのは中々絶妙のバランスが必要な案外難しいものである。そこに形状としての美しさも兼ね備えるとなるとハードルは更に上がり、、てことになります。ただ、重要なのはコストがあるから限界値妥協という方法論で内容を決定していくというのが商業販売の選択肢としては中道なのでしょうが、完成品の見た目からは凡そ想像も付かないような微妙なバランスの設計に手間と時間が随分かかる、コストパフォーマンスとは決して言えない対価に着地していることが多い様に思います。費用と納期と機能性とデザインのバランスを調和させることが超難しい事例なんです、イベント用の造作てのは。 で今回は、様々な関係各位の思惑と意見と要望が交錯した結果、分割は3分割(床と背がL型に繋がった横3連結)キャスターは12輪(4個×3台)固定は別に取り付けた床下のジャッキを回して車輪を浮かす。合体分離はボルトナットで見えない部分から。という写真の仕様になりました。背中(壁)のジョイントが多くなってしまうと恰好悪いので材料の歩留りで大きさを決定して戴けたのと、真っ白けでは少し物足りないので床面を石柄にさせてもらえたこと、ステージの角を丸めて造作が合体後一つの塊に見えるよう工夫出来たのは、デザインを損なわない努力としての成果だったかもしれないというのが感想です。はい。 弊社ではこのように使用目的に合わせて様々な立場のご意見を吸収し提案させて戴きながら一つの容を作っていく作業にも重点を置いて活動させて戴いています。

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